え?ウソ!都会のド真ん中にある癒しスポットが田舎風景の上をいく?

え?ウソ!都会のド真ん中にある癒しスポットが田舎風景の上をいく?



何の目的もなくぶらりと出かけた先で、自分のイメージとかけ離れた素敵なものを偶然発見したときは、拾った小石を宝物のように持ち帰る子どものような気持ちになります。

今回も、ガーデンがキレイだと評判の、東京は江東区にあるイトーヨーカ堂木場店とその周辺を散策していて、こんなに素敵なビオトープを見つけました。

このスポットは、ビルや首都高速道路に囲まれている都会の一角。レンズ越しに見る木場のビオトープの景色は、とても都会の中にあるとは思えない長閑な田舎の風景を映し出してくれました。

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あえて都会にある、喧騒と癒しのギャップ

ビオトープという言葉は水辺のものだけに使うのかと思っていたんですけど、場所に関係なく森林の中に生きる動植物の生息スポットであっても使われるそうです。

そもそもビオトープという言葉の語源は、生命(バイオbio)が自然の状態で生息する場所(トポスtopos)という意味の、ドイツ語の合成語だとか。だから、ビオトープが江東区の木場駅のような交通量の多いゴチャゴチャした街にあるとは思っていませんでした。

このビオトープは、東京メトロの木場駅から徒歩で約5分のところにあります。

イトーヨーカ堂木場店を中心に、この辺り一帯を保有している株式会社フジクラさんが運営しているようで、野生生物を優先に考えた保護区「フジクラ木場千年の森」というプロジェクトを実行中でした。

人がこのエリアの中で一緒に寛げることも目的としていて、ここのビオトープのネーミングは「ギャザリア・ビオガーデン」と言うそうです。

まさしく、都会の中の癒し空間。周囲の車の交通量はかなりのものなのに、なんだか空気も新鮮に感じます。

野生動植物生息エリアに潜入、中の様子は?

外から見た感じでは「ギャザリア・ビオガーデン」はそんなに広大なものではなさそうだったんですけど、中に入ると意外に奥行きがあって広々とした散策コースも整えられていました。
自然保護区でありながら人も一緒に寛げるというコンセプトにピッタリですね。

大急ぎで一周すれば、全体を5分ほどで見て回れる程度かも。けれどここでは、ぜひじっくりと野生の生態系を観察して見てほしいです。私は優に一時間かかりました。


エントランスを入ると早速見えたのが、ビオトープの中心であろう、この池です。


ギャザリア・ビオガーデン入り口を入るとすぐに見えるビオトープの池。


水が澄んでいますね。都会の中でこんなにキレイな水を見ると、本当に心が和む・・・。
この池の上にもう一つ池があって、そこから澄んだ水が流れてきていました。写真に見える鳥のハウスは、カルガモのためのものだそうです。

池の中には、ドジョウやメダカ、コイやハゼなどが生息している様子。トンボの赤ちゃんのヤゴもいるそうですよ。これは、子どもたちにとって、遊びながらにして格好の学習の場になるのではないでしょうか?
すぐ隣には小学校や保育園もあって、都会の学校なのにとてもいい環境にあります。


エントランスのすぐ左手にある小さな建物には、「ギャザリア・ビオガーデン」の理念や、野生の動植物が自然に生存できる環境をどのようにして造ったかなどが説明されていました。

先に読んで散策すると面白さが倍増するので、ぜひチェックしてみてくださいね。


少し進むと、向こうの方に人の姿が見えますね(ちょっとボカシを入れましたけど)。近づいてみると、「ギャザリア・ビオガーデン」に生息するカワセミを撮り続けている写真家の方でした。


ギャザリア・ビオガーデンの散歩道。


カワセミって、背中が青色でお腹にオレンジ色の美しい羽をもつ鳥です。体長が20センチくらいで、くちばしが体に比べてアンバランスに大きいのが特徴。そんな鳥が、こんなに車の往来があるエリアに生息しているとは驚きです。

写真を撮っていた方が少しお話を聞かせてくださったんですけど、「ギャザリア・ビオガーデン」ではカワセミが営巣できるように、あらかじめ土を盛り上げて用意しているそうです。


ギャザリア・ビオガーデンではカワセミが巣作りできるように土が盛ってある。


写真の盛り土の斜面に、いくつかの穴が見えるでしょうか?
これが、カワセミのメスが掘った巣穴で、巣作りをしてオスの飛来を待つとか。

写真家の方によると、最近になって8羽ほどがやってきたので、きっと雛が育つだろうと期待していらっしゃいました。


その斜面の下の池では、カモがリラックス。手前の方にいますよ。


カワセミが巣作りをするすぐ目の前の池で寛ぐカルガモ。


その他、「ギャザリア・ビオガーデン」ではツバメや鶯、めじろ、サギ、シジュウカラなど、いろんな種類の鳥が見られるようです。


ところで、「ギャザリア・ビオガーデン」には、さらに素敵なエリアがあったんです!

実は、カワセミの巣穴スポットがある池と、エントランスを入ってすぐに見た池は別物で、この2つの池を結ぶ小川があるんです。


都会の中にありながら癒しスポットの効果抜群の小川。


こんなに狭いエリアなのに素敵!小川のせせらぎが癒しの空間を提供してくれているし、散歩道の脇には、自然の山で見られるような樹木や花がズラりと並んでいて、とても都会の真ん中にある風景とは思えません。しかも、ビオトープだから人工!苔までリアルです。


山林を歩きながらツヅジを鑑賞している気分になれる散歩道。


今の季節、山ではツヅジが次々に咲き誇っていくように、「ギャザリア・ビオガーデン」でもツヅジが自然な姿で生息していました。モミジの木もあるし、秋の紅葉も期待できますよ。


まるで田舎の山道を散策している気分になれるビオトープの小川。


こんな角度で撮ってみると、まるで田舎の山道を散策している気分。

周囲にはマンション群がひしめいているし戸建て住宅も密集しているのに、このギャップには驚きです。「ギャザリア・ビオガーデン」の中は緑が豊かなので、深呼吸をしたくなりますよ。

ギャザリア・ビオガーデン情報


【公開時間】

4月~9月  7:00~18:00
10月~3月 7:00~17:00

※年末年始、管理作業期間を除く
※水辺の散歩道への連絡通路は24時間通行可


【入園料】

無料


【トイレの有無】

無し
※お困りのときは目の前のギャザリアへ!


【問い合わせ先】

株式会社フジクラ
03-5606-1030

ギャザリア・ビオガーデンの地図。東京メトロ木場駅から徒歩5分のスポット。


ちょっとおまけ情報

東京って、なんだかんだと広大な公園が造られていて、緑に恵まれた場所が多いもの。その中でも江東区は、早くから公園などの公共トイレの整備が進んでいるということで有名です。

人混みと騒音に囲まれた毎日で貯まるストレスを、こうした癒しのスポットを利用することで上手に解消していきたいな、と思うと、ついまた散策に出かけてしまうのでした。

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