歴史ある建物が伝統をそのままに、リノベーションして人気を集めていると聞いていた赤坂プリンスクラシックハウスへ、先日友人に誘われて行く機会がありました。このクラシックハウスの中にある、レストランLa Maison Kioi(ラメゾン紀尾井)のアフタヌーンティーが、今回のお目当てです。
でも実際には、ティータイムを愉しむだけではない至福のひとときを過ごすことができました。
今回は、一度訪れたらファンにならずにはいられないその秘密と、赤坂プリンスクラシックハウスの非日常空間をご紹介します。
Contents
クラシックハウスに魅せられる秘密
チューダー様式と呼ばれる建築様式の赤坂プリンスクラシックハウスは、以前の赤坂グランドプリンスホテルの旧館をリノベーションして、今に受け継がれている建物です。
このクラシックハウスは、時代を遡ること昭和5年に「李王家東京邸」として宮内庁御用達の職人の手によって生まれ、その後「赤プリ旧館」の時代を経て、80年以上もの間、多くの賓客を迎えてきた場所として存在していたようです。
その後、2011年には、東京都指定有形文化財に指定されています。
戦後の経済成長著しい時代とともに発展し、バブル全盛期を静観し、リユース精神が浸透した今に溶け込むスタイルでリノベーションされた赤坂プリンスクラシックハウス。建物そのものに歴史と伝統を感じられるところに、訪れる人は魅了されるのではないでしょうか。
16世紀前後にイギリスで普及したチューダー様式に似合ったこのテラス席は、とくに人気が高いようです。気候のいい日は、いつも満席だとか。
では、さっそくクラシックハウスの中に入ってみましょう。
敢えて待ちたくなる不思議な一室の理由
館内へ入るその一歩がとても慎重になるような、重厚で趣のあるエントランス。そこに静かに佇むスタッフの姿が、まずは印象的でした。
まるで、邸宅に招待したお客様を静かに中に招き入れるかのよう。焦らせることなく歩調を合わせて、緩やかに中へ案内してくれます。
そして、受付で丁寧に名前を聞かれた後に通されたのが、こちらの待合室。
この丁度いい囲われ感が、伝わるでしょうか?
待合室は人の出入りが激しいエントランスに位置しているのですが、ほどよく閉鎖された空間が、気分を落ち着かせてくれます。
まるで、人が寛ぐのに最適なスペースを計算して作られたのかと思うほど。
同行者がいつ来るかわからないとき、談笑する他のお客様の真ん中で一人ポツンと待つのは手持無沙汰で何をしていればいいか分からなくなりますが、このように待合室で静かに待たせてもらえるのはリラックスできて、自分の時間を大切に過ごせます。
今回は、私が少し早かっただけで、友人はもちろん遅刻することなく登場。揃ったところで、いよいよカフェに通していただきました。
優雅なアフタヌーンティータイムのはじまり
カフェは、すぐに満席になってしまうようなスペースですが、騒々しさには到底かけ離れていて、他の方とのほどよい距離感が居心地良かったです。
場所柄、賑やかな方がいらっしゃらないということもありますね。普段、どんなに女性が姦しくても、ここでは自然と静かに語り合えるような雰囲気でした。
さて、私たちが予約していたのは、アフタヌーンティーセット(\3,000)。
けれど、「乾杯のグラスシャンパンはいかがですか?」とさり気なくすすめられ、それは素敵!と即オーダーすることに。
こちらは、アフタヌーンティーセット乾杯シャンパン付となりまして、\3,500でした。
せっかく非日常を過ごすので、乾杯も優雅なものにしたいところです。お昼からいただく贅沢を、旦那殿には「ごめんね」と心の内で呟き、そして躊躇いもなく友人と乾杯!
そして、いよいよその後に、存在感たっぷりのアフタヌーンティー3段トレーの登場です。
トレーも、その上にそっと置かれたプレートも華美ではなくて、上質なものをあえて質素に表現しているような奥ゆかしいデザインです。
素敵ですね、こういうさり気ない上品さ。
それにしても・・・
こんなに目の前に展開されると、もう、どこからいただこうかと本当に迷います!
実は、私はアフタヌーンティー初体験。興味はあったものの、これだけのデザートをティータイムにいただく勇気はなかなかなくて、今回のように友人の誘いがなければ、この先も経験することはなかったかもしれません。
その後約2時間、並べられたオシャレなアフタヌーンティーの洋菓子をいただきながら、会話は一層弾んでいきました。
どんな服装で行くべき?
赤坂プリンスクラシックハウスの空間は非日常的で最高のセレブ気分に浸れるので、さぞかし服装も上品でないといけないのかしら・・・と思いそうですが、いえいえ、皆さん結構カジュアルです。
さすがにジーンズは避けた方がいいですけどね。
ただ、女性って身だしなみ1つで身のこなしにも自然と品格が出てくるので、せっかくのアフタヌーンティーをセレブ気分で存分に味わいたいと思ったら、ある程度は意識をしておくと気持ちがいいと思います。ワンピースでないと入れないという雰囲気ではないので、ご安心を。
スタッフの対応は?
どんなに上等な空間で、どんなに最高のサービスを提供しているようでも、たまに残念なスタッフが混ざっていることがありますよね。
ときどきですけどね・・・いらっしゃいますね、いつも軽率な対応をついしてしまうんだろうな、って方が。
けれど赤坂プリンスクラシックハウスはもちろんのこと、どの方々もみなさん素晴らしい対応をしてくださいます。
当然ですが、他のお客様とのスタッフの会話も漏れ聞こえてきます。その声のトーンまでも柔らかく上品で、心地よく耳に届いてきます。それでいて、とてもフレンドリーって、素敵すぎますね。
また、こんな隠れた安心感がありました。
スタッフを呼ぼうにも、たまたま周りに見つからないパターンって、よくありますよね。こんなときに、キョロキョロするのはできるだけ避けたいところ。
けれど赤坂プリンスクラシックハウスでは、お客様が一瞬そのしぐさを見せただけでもスッと背後から静かに寄ってきてくださるので、用事をお願いするのに躊躇う間もありませんでした。
さすがは、洗練されたスタッフの方々。対応がとてもスマートです。
赤坂プリンスクラシックハウスのアクセス
赤坂プリンスクラシックハウスが位置する場所は、千代田区紀尾井町にある『東京ガーデンテラス紀尾井町』の敷地内になります。
ですので、まずは『東京ガーデンテラス紀尾井町』を目指すのが一番分かりやすいですね。
都内のど真ん中ですので、アクセスを書けば書くほど複雑になるくらい利用できる地下鉄が乗り入れているのですが、ざっくりまとめますと「東京メトロ」を使ってください。「都営線」は近くを通っていません。
その「東京メトロ」ですが、次の駅を使うと便利です。
有楽町線、半蔵門線、南北線の場合
永田町駅 9-b出口から徒歩1分
銀座線、丸の内線の場合
赤坂見附駅 地下歩道D紀尾井町方面口から徒歩1分
永田町の駅を利用する場合は、有楽町線や半蔵門線からですと南北線の永田町ホームを丸ごと突き抜けて移動する少し複雑なルートになるので、不安になるかもしれません。
永田町駅は大きな駅ですので、駅員さんがあちらこちらにいらっしゃいます。早めに聞いてしまう方が無駄な体力を使わなくてすむので、見つけ次第聞いてしまいましょう。
有楽町線、半蔵門線、南北線を利用して、永田町駅の9-b出口を目指すと、改札を抜けてすぐに、まずこの表示を見つけることになります。
このエスカレーターを上がっていくと、後は表示に従って地上へ移動していきます。
途中にこんな憩いの場があり、
そして、やっと具体的な案内が見えてきます。
各線の改札口から徒歩1分とありますが、大きな施設の一角ですから、それはあり得ないですね。心配せずに、どんどん進んでいきましょう。
すると、地上に上がりきったところに、突如赤坂プリンスクラシックハウスは現れます。
このトナカイなんですけども・・・、
あまりに突飛なので不思議に思って調べてみましたが、結局どんな意味が込められているのか分からず終いです。今度、スタッフの方に聞いてみようと思います。
因みにクリスマスシーズンに限らず、年中ここで胸を張って立っているようです。
編集後記
赤坂プリンスクラシックハウス公式サイトからは、質の高いおもてなしに出会えそうな、暖かくて緩やかなメッセージが伝わってきます。実際に訪れてみても、その期待が裏切られることはありませんでした。
ここは、リピーターが多いのではないかと想像します。一歩「館」に入ると、執事に招き入れられた感たっぷりの、ラグジュアリーな時間を楽しむことができます。
まだリニューアルしたばかりにも関わらず、かなりの人気ですので、お出かけの際は予約をして行かれることをおすすめします。
赤坂プリンスクラシックハウス アフタヌーンティー
営業時間 14:00~16:00(L.O.)
電話番号 03-6261-1153