ここ2~3年ほどで随分と活気が出てきたふるさと納税制度。その利用者の約7割は、返礼品に期待を寄せているそうです。
我が家も、去年からふるさと納税利用者の仲間入りをしております。
最近では、過熱する返礼品合戦に待ったをかける声が聞かれる一方、利用者の中からは返礼品が届かないという声も。
自分の知らない土地からいただく品物って、実際に受け取ってみるとやっぱり嬉しいものです。そんな期待に胸が膨らむ「返礼品」、もし本当に届かないときにはどうしますか?
Contents
返礼品が届かない3つのポイント
ふるさと納税を始めたら、待ち遠しいのが返礼品の到着。早くても、返礼品が届くまでに1か月ほどはかかるので、少し気長に待ってみてください。
我が家では、3か月後に届いたものも結構あります。忘れた頃に届くと、嬉しさ倍増ですね。
でも、待てど暮らせど本当に返礼品が届かないことがあるようなので、そんなときはまずこの3つのケースをチェックしてみてください。
1.旬な物や人気の特産品は1年待ち
とくに農作物や海産物の場合は、収穫時期にも左右されるので、なかなか届かないケースがあります。
また、人気の特産品はすぐに在庫がなくなり、次のサイクル(1年後)まで待ち状態になることも。
中には、年明け早々に受け付けを締め切るほど人気の特産品もあるようです。
2.返礼品は「1年に1回」タイプの自治体
気に入った自治体に2回目の寄付をしても、返礼品の回数を制限しているところがあります。
また、自治体によっては、返礼品回数のリセット時期が1月~12月のタイプと、4月~3月のタイプに分かれているので、寄付先の自治体のサイクルを確認することをおすすめします。
ふるさと納税が申し込める各サイトでは、そのあたりまで丁寧に記載したページもありますが、ふるさと納税の競争激化で自治体の取り組みも変動が大きい様子。
不安なときには、直接該当の自治体へ問い合わせをした後に寄付をする方が無難です。
3.返礼品自体がない自治体
稀に返礼品の用意がない自治体があります。
たとえば観光産業で潤っていると寄付金に頼る必要がないので、ふるさと納税制度の返礼品には力を入れず、感謝状のみを贈る地方も。中には、感謝状もない場合があるようです。
返礼品が届かないときの問合せ先3つの探し方
最近は、ふるさと納税のポータルサイトが数多く存在しているので、そこから寄付先を決めて申し込むパターンが一般的。けれど、質問事項などはふるさと納税サイトは介さず、対象の自治体へ直接問い合わせることになります。
ただ、寄付をした後すぐにお礼のメールをくださる自治体もあれば、何もこない場合も。
自治体によって温度差がかなりあるので、メールで問い合わせをしても、すべての自治体がすぐに返信をくれるわけではありません。
急ぎの場合は、電話で確認するのが一番確実ですね。
それでも、まずはインターネットを介して問い合わせをしようと思われたら、次のような方法があります。
1.お礼メールのフッターから探す
ふるさと納税を申し込むと、ほとんどの自治体からはお礼メールが届きます。
そのメールのフッターに記載されている連絡先情報を利用します。
2.ふるさと納税申し込みサイトから探す
ふるさと納税の申し込みサイトで該当の自治体を検索すると、返礼品の紹介や寄付金報告書などのページで、連絡先の情報を見ることができます。
こうしたところに記載のある場所に、連絡をしてみてくださいね。
◆佐賀県伊万里市の例
3.googleなどの検索エンジンで探す
ふるさと納税申し込みサイトで検索しても連絡先情報が見つからない場合は、googleやyahooなどの検索エンジンで「佐賀県伊万里市 ふるさと納税問い合わせ先」と検索をすると、情報を入手することができます。
【ポイント】
ここ数年でふるさと納税を利用する人が急増し、自治体側も寄付者により分かりやすい情報を開示できるよう、工夫を重ねていっています。
最初から連絡先情報などが分かりにくい自治体はその工夫を怠っていると言えますし、寄付した後の事務手続きにも不安が残ります。
寄付先として選ぶときには、こうした点にも注目してみてはいかがでしょうか。
節税と返礼品以外のふるさと納税の魅力とは?
ところで、ふるさと納税と言えば、寄付する側にとっては節税や返礼品がまずイメージされるのですが、その他の魅力に「寄付金の使い道を指定できる」という、嬉しい制度があります。
自分が寄付するお金を、その自治体で何に使ってほしいのかを指定できるのは、対象の地方の発展に貢献できている気がして、やり甲斐に繋がりますね。
「教育制度の拡充」「環境整備」「自然保護」「震災復興」など選択肢はいくつもあり、しかもきちんとした自治体の場合、使途の報告書も郵送してきてくださいます。
100%信じるの?と言われると「・・・」ですが、疑えばキリがないので、報告が丁寧なところは信じたいですし、また来年も継続したいと思わせてくれます。
ふるさと納税で丸見え?自治体の努力度はこう見る
また、ふるさと納税制度が始まったことで、地域住民にとっての最大のメリットは、なんと言っても自分の自治体の努力度合が分かるということでしょうか。
全国から寄付をしてもらうために、宣伝内容を工夫したり返礼品の充実を図ったりと、活気のある自治体は相当アイディアを絞ってPR活動をしていらっしゃるようです。
その努力の過程が、最近では各ふるさと納税サイトで見ることができるんです。
しかも、集まった寄付金の使い道までもサイト上にきちんと報告する自治体もあり、利用者としては透明性があって嬉しい限り。
たとえば、今年、我が家が寄付をした香川県東かがわ市を例に見てみましょう。
◆ふるさと納税の使い道が分かるページ
◆ふるさと納税の希望額から返礼品を選べるページ
こちらは「ふるさとチョイス」のページです。
こうして各自治体の取り組みに全国からチェックの目が届いているので、もう自治体がサボることのできない仕組みになってきています。
日頃から、あくせくと地域住民のために頑張ってくださっていることが明確にわかるようになって、ありがたい制度ですね。
もちろん、行き過ぎた返礼品は考え物ですが、いただいた食品が忘れられない美味しい味だったら、後で普通にネット注文しようと思いますし、旅のプレゼントであれば、旅行先でまったく財布を開かずに帰ることはできません。
そうした波及効果までを、頑張る自治体は予測しているのだと思います。
ご自分が住む街をふるさと納税サイトで検索してみると、どんな自治体に住んでいるのかがわかるので、検索してみるとおもしろいですよ。
ふるさと納税返礼品で一年中食卓を潤す方法とは?
さて、我が家でもふるさと納税の恩恵をいただいているわけですが、去年一年間で要領が掴めたので、今年はこんな使い方をしてみました。
1.年間を通して受け取る返礼品事例
ふるさと納税の寄付の一部は、何度寄付をしても繰り返しお米をいただける香川県東かがわ市にさせていただきました。
お米は他からもいただいたので、お陰さまで今年は一年間、お米を買わずに暮らすことができました。
東かがわ市さん、とても美味しいお米をありがとうございます!
2.スポット的に受け取る返礼品事例
11月末頃になると、寄付金の上限額ギリギリまでを利用します。(ただし、我が家は収入が一定額ではなく上限値が動くので、念のため数万円の余裕をもたせて使い切ります。)
年末に寄付をする時のお目当ての返礼品は、クリスマスやお正月用にいただけるようなものがメイン。たとえば、海産物やハムセットなどは、とても助かります。
今年はすでに、こんな返礼品をいただきました。
まずこちらは、埼玉県熊谷市さんからいただきました。
しっかりとした箱で、ちょっとしたお歳暮にも見えます。
中身はこんなにレパートリー豊か。
この細長いブロックベーコンは、ポトフやパエリアを美味しく仕上げてくれそうです。
そしてこちらが宮崎県都農町さんからいただきました。
宮崎県都農町さんの箱は若干質素ですが、中身はちょっと贅沢な雰囲気に溢れています。
実際に、どのくらいの商品なのか気になったので、ちょっとネットショップで拝見しましたら、この1箱丸ごとを発見!なんと寄付10,000円に対して、こちらの商品は7,000円での販売でした。
ちょっと贅沢な・・・どころか、我が家にとっては十分に高級なソーセージたちです。
そして、この後もう一か所からはローストビーフが届く予定。ただいま加工食品系ばかりですが、お正月直前には海の幸も届けていただける予定です。
これらは、返礼品がすぐには届かないことを計算して前倒しで寄付をした自治体もありますし、最近は配送日を指定できるところもあるので、その制度を利用したものもあります。
我が家では頼みませんでしたが、今年はお正月用の御節なども人気ですので、こうした返礼品はやっぱり日付が指定できないと厳しいですよね。
御節が届かなかったら、年明け早々さすがに残念な気持ちになります。
去年は、北海道のアイスクリームやハムのセットなどもいただいてみました。
こちらは、北海道河東郡上士幌町さんから届いたふるさと納税返礼品。
そしてこちらは、宮崎県都城市さんから届いたふるさと納税返礼品です。
ふるさと納税の制度がなければ、我が家ではこれほど他の地域の食材をいろいろと楽しむことはあり得ないです。
美味しい物探しができて、とても助かっています。もちろん、後日ネット注文でリピートしたこともありますよ。
返礼品以外で分かる思いやりのある自治体とは?
今年は、寄付した自治体からこんなプレゼント品が突然届きました。
こちらも実は、香川県東かがわ市さんです。届いた封書の中には、東かがわ市の特産品を宣伝するチラシも入っていて、アピール力は抜群でした。
こうした取り組みの成果だと思いますが、去年の寄付件数が急激に伸びたそうです。
そして、このプレゼントが届いたときに、何が嬉しかったかと言いますと・・・。
これは、自分の知らない土地からの、予期しないプレゼントなわけです。
予想外に届いたというサプライズ的な嬉しさにプラスして、地方のことを知る機会を増やしてくださり、その土地とのこれからの繋がりを深く感じたことですね。
おそらく探せば、こうしたPR活動をされている自治体は、他にもたくさんいらっしゃるはず。
寄付することが、こんな風に地域を活性化させることにどんどん繋がっていくことも、ふるさと納税の醍醐味なのではないでしょうか。
過疎化が深刻だった小さな村が、急に人気のある観光地になったりもしていますから。
意外に忘れる人が多い大切な手続きとは?
これから年末に駆け込みで寄付をする場合は、自治体の冬期休暇に差し掛かってしまって、間に合わないことがあります。
ですので、タイミングはよくよくチェックすることをおすすめします。
そして、ものすごく多いのが、
- 確定申告を忘れるケース
- 確定申告が必要だと知らないケース
その場合は、ただ商品を買い、寄付をしただけになってしまいます。しかも、かなり立派な額の・・・。
確定申告までが終わって初めて、寄付した側はふるさと納税の恩恵を受けたことになるので、少し手続きは面倒ですが最後までやりきってくださいね。
編集後記
我が家でも、節税対策や返礼品を期待してふるさと納税を利用しているわけですが、個人的には自治体が示してくださる姿勢がとても気になります。どんなに素敵な返礼品を届けていただいても、お礼の一筆もなく、事務的に商品を送った感があると寂しいですね。
ましてや、返礼品がスムーズに届かないとまでなると、自治体の運営自体に疑問が・・・。
寄付する側の我が家も、返礼品を貰って当たり前という奢った気持ちにならないよう、お互いに恩恵を受けあっている心構えでありたいと思っています。