都内から約2時間で行ける三浦半島の最南端「城ヶ島」は、都会から近距離にありながらも長閑で空気の澄んだ島。それでいて、レジャーにも富んだアクティブな所でもあります。
周囲がキレイな海に囲まれているのでマリンスポーツばかりが目立ちますが、実はハイキングやサイクリングも楽しめるような工夫が随所に見られました。
今回は、そんな城ヶ島を東西に渡って歩いてみたので、所要時間とともにご紹介します。
Contents
城ヶ島ハイキングコースってハードなの?
三浦半島の最南端に浮かぶ、小さな島「城ヶ島」。
この島と三浦半島をつなぐ城ヶ島大橋がある側は漁港と民家が多いため、岸壁が続きます。
反対側は、相模湾が見渡せる雄大な絶景が広がっているのですが、砂利浜と岩場ばかりなので、なんだか歩きにくいイメージが。
けれど、島の真ん中に小高くそびえる山頂は東西にゆるやかに伸びていて、中距離のハイキングコースの一部になっているんです。
ここは、急斜面がほとんどなくて、地元の農家の方がスクーターで行き来するような均された小道になっているので、気楽に歩ける丁度いいハイキングコース。
初夏ならまだ汗をかくほどでもない、とても気軽な道のりです。
途中には、名所への案内札がいくつか立ててあるので迷子になることはないですし、山の上から見下ろす海や浜辺は、どこもすべてが景勝地。
何が一番魅力的かと言うと、繁忙期で島中が混雑していてもこの道だけ人が少ない!
絶景を独り占めできる場所がいくつもあるというのは、のんびりした散歩や写真好きにはたまらないのではないでしょうか?
城ヶ島のハイキングコースは、西は「城ヶ島灯台商店街」の入り口から始まって山肌を進み、東に渡った「城ヶ島公園の中にある安房崎(あわざき)灯台」まで続きます。
ハイキングコースで観る名所と所要時間は?
バスの終点「城ヶ島」停留所がある城ヶ島灯台商店街を出発すると、城ヶ島灯台⇒馬の背洞門⇒ウミウ展望台⇒城ヶ島公園内の安房崎灯台⇒北原白秋の碑の順に観て周ることができます。
ハイキングコースの全長は約3.5km、所要時間は約90分ほど。
今回私は北原白秋の碑までは見なかったのですが、ハイキングコースのほぼ端から端までを歩いてきました。
もし、逆回りで城ヶ島公園側から城ヶ島灯台商店街を目指す場合で、バスで城ヶ島入りするのであれば、バス停「北原白秋の碑」で下車すると良いようです。
1.城ヶ島灯台
城ヶ島灯台商店街に入ると、所要時間1分もしない内に右手に城ヶ島灯台へと上がる階段が見えてきます。
階段を上がりきったところには城ヶ島灯台公園があって、「海への祈り」の像が設置されています。
そのすぐ先にあるのが、城ヶ島灯台。
日本で2番目に造られた白色光の洋式灯台で、全身が白い小さなタイルで包まれていました。
かなり小ぶりな灯台ながらも、白亜の円柱が青空にそびえる姿は堂々としています。
竣工は明治3年。
けれど、関東大震災でダメージを受けて、今の灯台の姿は大正14年に再建されたものとのこと。30 mほどの崖の上に建っていて、相模灘を守っています。
そして、灯台の横にある歩道からの景色も絶景です。
ここは島の西側にあたるので、夕方だととてもロマンチックな写真が撮れますよ。
ぜひゆっくりと眺めてみてくださいね。
2.馬の背洞門
城ヶ島灯台の横の遊歩道をそのまま進んでいくと、下りの階段が見えてきます。
そこを下ると、城ヶ島京急ホテルの裏手に降りることができます。
城ヶ島京急ホテルの裏手に降りたら、一台の車がやっと通れるほどの細くて舗装された道が見つかるので、左手に折れて進んでいきます。すると、3分ほどで小高い山の上に上がっていける階段が見えてきます。
少し遠回りで歩き辛いのですが、海岸沿いに行くこともできますよ。
どちらでも、お好みの方をどうぞ。
海岸沿いは、絶景を眺めながら進んでいくことができるので、こちらもおすすめです。
城ヶ島灯台から馬の背洞門までの所要時間は、ゆっくりと景観を楽しみながら進んだとして30分くらいでしょうか。
ちょっと距離があるので、途中で迷子になっているのかと心配になるかもしれませんが、案内札がときどき出てくるので、安心して進んでください。
城ヶ島灯台から馬の背洞門を目指すこの長い道のりが、山頂を這うように続く一本の小道になっています。
ハイキングコース一番の景勝地とも思えるほどで、壮大な景色をずっと堪能しながら歩くことができます。
しかも、滅多に他の観光客と出会わない。
この絶景を独り占めできるという、とてつもなく贅沢な時間を過ごせますよ。
スクーターが行き来することがあるのですが、周りが静かなのでエンジン音がすぐに分かるし、ひかれることはないでしょう。
馬の背洞門への矢印に沿って進むと、馬の背洞門の隣りにあるこの階段を降りてくることになります。
階段の最後が、岩の上から浜へ少しジャンプする感じで降りることになるので、足元には十分ご注意を。
階段の手前に大きな穴が見えますが、こちらではなくて階段より海側にあるのが馬の背洞門。浜へ降りると見えます。
奇岩が多い中にポンと穴の開いた馬の背洞門が出現。
長い年月をかけて波浪や風雨などに浸食された海蝕洞穴で、天井にあたる部分は薄く今にも割れそうな姿をしていましたよ。
こちらが上から見た馬の背洞門です。
「危険なので洞門には登らないで」という立て看板がありますが、そろそろ英文を加えて万国の方にも分かるようにした方がいいのではないかと、ちょっとおせっかいな心配をしてしまいました。
3.ウミウ展望台
こちらが、ウミウ展望台からの眺望になります。所要時間は、馬の背洞門から10分ほど。
ここは、かなりの絶景でした。
向こうに見える山と岩肌のコントラストがとても綺麗。この先にウミウが住んでいるらしいのですが、残念ながら私には見つけられませんでした。
双眼鏡を持って行くと、感動が倍増しそうです。
4.城ヶ島公園内の安房崎灯台
ウミウ展望台から所要時間5分ほどで、城ヶ島公園に到着です。
入場は無料で、中はとにかく広々とした憩いの広場がひろがっていました。
向こうに見えている展望台の先に、安房崎(あわさき)灯台があります。
左手には、梅雨の頃アジサイが咲き誇るようで、また違う顔を見せてくれそうです。
ここで面白いものを発見。
城ヶ島公園の入り口にあった自転車置き場が、サイクリスト専用になっていました。
ロードバイクと言うのでしょうか?
極限まで軽くする自転車にはスタンドもないので、こんな自転車置き場は助かりますね。
編集後記
城ヶ島灯台から馬の背洞門までの間のハイキングコースは舗装されていないので、かなり靴が砂っぽくなります。砂の粒が細かくて、ハイキング後の私の靴は真っ白。
そして馬の背洞門の観光では、岩や砂利浜の上を歩くことにもなるので、とにかく歩きやすくて洗いやすい靴で行くのがおすすめです。