小学生までの旅育の効果は侮れないと思っている我が家では、長女が小学生6年のときの夏休みを利用して、親子留学を体験してきました。
いつかは子どもと一緒に行ってみたいと思いつつも、そう簡単には実行に移せないままでいました。
けれど、ひょんなことから急に願いが叶うことに。そして、その親子留学の経験が、後に大きな効果を発揮していきます。
今回は、なぜ小学生での夏休みが親子留学におすすめなのか?と、それが後の高校生活までの間にどんな効果を発揮したのか?などを、まとめてみました。
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親子留学を決行したきっかけは?
長女が幼少の頃から、いつかは親子留学をしてみたいと夢見ていたのですが、時間だけがダラダラと過ぎて行きました。
そんなとき、リーズナブルながらも英語を第2母国語にする国の情報入手と、長女の6年生の夏休みが丁度重なったんです。
すでに7月上旬に入ってはいたのですが、行くなら今しかない!と思い立ち、大急ぎで行き先を決めて7月下旬に長女と二人で旅立ちました。
決めた親子留学の期間は1ヶ月間で、行き先はフィリピンのミンダナオ島にあるダバオ。
田舎街の、なんとも長閑な雰囲気で過ごすことができるダバオは、子供にとっては絶好の環境です。
8月の下旬に帰国する予定で組んで航空券を手配し、エージェントを通して現地の学校に申し込みを入れてもらいました。
これが、親子留学を決行したいきさつです。
夏休み直前に航空券を手配するという少々ハードルの高い状況ではあったのですが、運良く便を抑えることができたのは幸運だったのかもしれません。
今思えばかなり無謀な決め方ですが、このくらいしないと後に行ける機会はもうないですし、衝動的に動いて良かったと今でも思っています。
小学生の夏休みがおすすめの4つの理由とは?
1.長期で渡航することができる
1ヶ月を長期と言うかどうかは、就学中の子どもが最大限に休める期間を軸に考えています。
1週間から2週間でも十分に留学する価値がありますが、この場合は、やっと異文化や外国語に慣れ始めたころに帰国することになります。
ですから、小学生の夏休みは、可能な限り長く滞在できる絶好のチャンスだと思うのです。
英語の習得だけを考えてみても、“英語耳”ができる(会話が聞き取れる)のが5日目あたりで、日常生活に困らないレベルで話せるようになるのが2週間目から3週間目あたり。
もともと持っている語学力や、習得する能力でかなり個人差はでると思いますが、英単語を並べる程度だった私のレベルだと、このくらいのスパンでした。
子どもは脳が柔軟なので、言葉の習得はもっと早いですよね。
言葉が理解できれば、早い段階から積極的に異文化に馴染もうとするので、1ヶ月あれば現地の人と触れあう時間を長くとってあげられるのではないかと思います。
2.自ら考え自発的に行動できる
小学生の中でも、高学年になればなるほどおすすめです。
なんと言っても、小学生4年の頃からは、自分のことは自分でできる年齢になっているので、親子留学をするにはとても楽。
そして何より、自分で考えて行動する年齢なので、何をするにも積極的です。
まだまだサポートが必要ながらも、親に促されて行動する年齢から卒業しつつあるので、語学力もぐんぐん伸びていきます。
長女も、本当に困ったときには親にヘルプを求めることができるという安心感からか、新しいことに伸び伸びとチャレンジしていました。
小学生の時期を逃した場合、中学生の夏休みを使って留学に行こうと思っても、部活動が盛んになっているので難しいと思います。
むしろ中学生ともなれば親離れをしてくるので、親子留学自体が稀かもしれないですね。
3.留学前後で体調を崩しにくい
冬休みや春休みの季節は、日本では風邪や感染症が流行しやすい時期。
環境がまったく違う国へ移動することで、意外と体力を消耗して、病気の予備軍だったものが現地で発症するケースがあります。
また、温暖な気候の国へ渡航していた場合は、帰国後の温度差で体調を崩しやすくもなります。
身体への負担を考えてみても夏休みが最適かなと思います。
4.日本の冬休みは現地も休暇中
日本の冬休みは、現地でも年末年始に当たります。
アメリカやヨーロッパでは、12月20日頃からクリスマス休暇に入るのが一般的。
冬休みを利用して親子留学をしようにも、現地の語学学校が休暇をとっていることがほとんどです。
また、家族と長期休暇を楽しむ文化が濃い海外では、クリスマス休暇などを利用してバカンスや遠い親せき宅へ出かけるので、滞在できるホームステイ先を見つけるのが難しくなります。
親子留学経験から得た大きな成果とは?
たった1ヶ月程度ではあったのですが、親子留学をすることで、その後さまざまな面で効果を発揮しています。それは長女だけでなく、私も同様。
次は、親子留学を通じて得た貴重な体験をまとめてみます。
1.各種検定での面接試験では?
まずは、検定試験に導入されている面接試験です。
最近の英検二次の面接試験では、外国の方が面接官をする比率が高くなっているように思います。私の知る限り、100%外国人でした。
長女は、たとえ面接官が外国の方でも怯まないので、本人の感想によると終始マイペースで受験できるそうです。むしろ、カタコトながらも世間話を楽しんでくることもあるとか。
2.高校受験では?
高校受験の事前見学では、一般受験や推薦受験に関わらず、趣味や特技と一緒にそれまでの経験値を聞かれます。
「自分から積極的に取り組んできたもの」の質問に、一番比重がおかれていたような気がするほどです。
そんな場面でも、自信をもって留学経験について答えていたのが印象的でした。
現地ではいくつかボランティア活動をしたり、語学授業がマンツーマンだったので本気で学ぶことができたなど、小学生のたった1ヶ月の留学でも、自分をアピールする要素はいくらでもあったようです。
小学生の時から積極的に活動してきた実績は、高校受験のときに大きな効果を発揮してきます。
面接官に好印象をもってもらえるのでおすすめです。
3.大学受験では?
以前は、英検制度があまり重要視されていなかった国内の大学受験なのですが、最近はTOEICやGTEC以上に英検にも比重が置かれてきています。
たとえば、大学受験時に実用英語技能検定2級を保有していると、私立大学の場合は免除される科目があったり、最初から英語に100点分が加算されたりと言った優遇制度があります。
できるだけ、上位級を取得しておいて損はないでしょう。
4.学校生活では?
もともと小学生のころから委員活動が好きな方だったとは思いますが、中学生になった途端、その積極性に拍車がかかってきました。
何か使命でも背負っているのかと思うほど、毎度の選出で着任。
高校生活を迎えても、その気持ちは衰えない様子。委員活動以外にも自分から取り組むことが増えたので、学校生活は充実しているように見えます。
ひとつ残念だったのが、去年引き受けた風紀委員。
自分の身だしなみが悪くて、クビになっていました・・・(笑)。
5.親として得たものとは?
小学生高学年と言えば、まだまだ気持ちが散漫になって、気になったことはなんでも試したい年齢。
とくに、ゴールデンエイジと呼ばれる、脳が柔らかくて、なんでも吸収すると言われている10歳前後は、その行動の幅がグッと広がります。
1つのことが続かない長女の様子から「集中力がない」と思っていた行動が、渡航先の担任ティーチャーによると「何にでも興味を持つ観察力と行動力が素晴らしい!これは大事にするべき。」と言う表現になるんですね。
当時は困らせているんだろうと思っていたので、その場では恐縮するしかなかったのですが、後になって、多くの海外の子育てシーンでは、このティーチャーのような考え方をもっていることを知りました。
これは、「脳が著しく発達して完成を迎えようとしている時期は、同時処理が可能になっている分、途中までやりかけたことがあっても隣りで起きていることが気になる」という現象だそうです。
ようするに、周りが見えていてるとのこと。
ですから、自分が途中まで取り掛かっていることがあっても、周りが気になってつい手を出してしまい、さっきまでやっていたことを忘れて、その作業が放置されているわけです。
けれど、まだ小学生では優先順位の決め方や作業効率も学びの途中なわけで、ただただ次々と違う作業に手を出しているような、一見落ち着かない行動に見えてしまうとのこと。
それを、海外では高く評価し、日本では「集中力がない」と表現されると言う記事を、帰国後に目にしました。
なるほど、この行動を咎めてはいけないんだと、勉強になった一件です。
日本では「集中力がない」とされる行動が、海外では「興味の対象が多くて実に子供らしい」と評価される。
どちらの考え方が正しいのかは分かりませんが、子どもの情緒を豊かにするには、後者の方が有利であるように思います。
私にとっての親子留学は、語学研修や子どもとの有意義な時間の共有だけでなく、親として別の考え方にも気づかされた貴重な場にもなりました。
夏休みに親子留学するならいつから準備する?
早ければ早いほど、予算内で希望のプログラムを選びやすいため、ゴールデンウィークの連休を利用して探し始めるのがおすすめです。
早めに予約をすることで、早割制度を利用できるプログラムもあります。
我が家の場合はあまりに衝動的すぎたので、長女が親子留学のイメージや希望などを、事前準備で膨らませきれずに旅立ったことが残念でした。
子どもにとって未知の世界への期待は、準備する間にどんどん大きくなっていくものなので、もっと準備時間をとれれば良かったのにと思ってます。
夏休みの親子留学を検討中なら、今から動くのがおすすめです。
編集後記
子ども達だけで行く海外留学のプログラムを利用するのも1つだと思いますが、もともと私自身も行ってみたかったので、今回は親子留学となりました。
けれど、親子留学をすることで、親が知らない子どもの新しい力の発見や、親としての子どもの行動の捉え方など、実にたくさんのことを学ぶことができたと思います。
留学プログラムではなくて、個人手配だったのも功を奏したのかも。何かと自分で決めて進めて行かなければ時間だけが無駄になるので、効率的に動けたように思います。
次回は、なぜ親子留学の国にフィリピンがおすすめなのかをまとめたいと思います。