すっかり思春期のど真ん中にいる我が家の長女。まだまだ心配な行動も多くて、静観せずにいられない心境のときもありますが、危なっかしい中でも自分自身を大切にしてはくれているのかなと思っています。
その成長に大きく貢献していると思っているのは、小学生までの「旅育」の効果。小学生のときに経験したことが、今思春期を迎えてどう役立っているかを、振り返ってみたいと思います。
Contents
旅育とは?
最近、旅育という言葉がよく聞かれるようになってきましたね。これは、旅行から得られる冒険や実体験などを通じて、子供が生きる力を培うことを指しているようです。
とてもザックリとした表現ですが、この「生きる力」の中には、学校の勉強だけでは養えない密度の濃い大切な要素が秘められています。
たとえば、探求心、好奇心に積極性や協調性。自分で考える力に情緒の安定など、子供の成長過程ではぜひ培っておきたい、さまざまな要素ですね。もちろん、体力に学力と言ったものも含まれるでしょう。
我が家では、小学生だった子供に旅育の効果を期待してきたわけではありませんでした。むしろ、その頃はまだ「旅育」という言葉は聞いたことがなかったかも。
けれど振り返ってみると、長女が小学生時代に経験した旅育からは、今こんな恩恵をもらえているのかなと思っています。
旅育がもたらす効果
1.長女に見られる強みとは?
まぁ、学校のお勉強はおいておくとして・・・、運動神経は抜群です!けれど、この旅育の効果に寄せる期待は、それだけではないですね。
自由気ままなところはありますが、それでもいざと言うときには協調性に積極性、責任感とやる気などは、なんとか無事に保って成長してくれているのかなと思っています。
そして、子供の成長にとって一番重要だと思っていること、それは自分を大切にできるかということでした。
まずは自分を好きだと言う気持ちがあれば、身体を大切にし、自分の考えや人生を大切にし、周囲への気配りに波及して友達の人生も大切だと考えられるようになっているみたいです。
小学生の頃から友達同士の仲間割れが放っておけず、今でもちょっと道が反れてしまいそうな友達をがいると、なんとか説得しようとするところがあるようです。
2.旅育は親も一緒に成長、その訳は?
旅育の効果は、親の私たちにもありました。
家族旅行に出かけるときには、子供の意見を取り入れることが増えますし、成長とともに少しずつ任せていくようにも。
その結果、目の前で子供の失敗に出くわすと、すぐに手を貸したくもなります。
けれど、私たちがそこをグッと我慢できるようにもなってきました。
また、小学校のころから子供だけの冒険旅行などに行かせることが多かったのですが、このときは絶好の子離れを体験するときでもありました。
この冒険旅行は、民間企業が運営している子供だけが参加するツアーだったので、どんなに心配でも連絡する手段がなかったのです。
小学校の林間学校や修学旅行とも似ていますね。
中学生のときには、遠く離れた祖父母の家に、一人で飛行機に乗って行ってみると言って出かけました。
これも、その道中はなんだか心配で、到着の連絡がくるまではハラハラしたものです。
けれど、とくに子供だけで旅行して帰ってきたときには、一回りも二回りも大きく成長したと感じました。
自信をつけて帰ってきたんだなと、はっきりと実感できるときであり、あれこれ親が手を貸さなくても乗り切れるんだと、私たちが学習させられる瞬間でもありました。
3.高学年で顕著に現れる計画性とは?
小学生の高学年になってくると、それまで旅の準備とスケジュールだけに絞って計画を練っていた時期から、旅行の前後までを計画できるようになってきます。
それに最適な期間が、長期の夏休み。
たとえば、お盆におじいちゃんおばあちゃんの家に行くから、それまでに夏休みの宿題の半分を済ませておいて、お盆の間に自由研究の材料を見つけて・・・など、夏休みの全体的な計画が立てられるようになってきます。
冬休みに比べて夏休みは期間が長いので、まだまだ計画を立てるのに未成熟な子供にとっては、焦ることなく考えながら組み立てていくことができるようでした。
これも、旅育の効果の1つですね。
旅育の効果は、旅行の最中だけで得ているのではないと我が家では思っています。
旅育で重視した2つのこと
以前にも書いたことがあるのですが、小学生時代にはできるだけ重視したことが2つあります。
1つは、国内を旅行するときには、できるだけ何か体験できるものに参加する、ということでした。もともと長女は物を作ることが好きだったので、自分から率先してモノづくりの体験教室を選んでいました。集中力や発想力など、培えるものは大きかったと思います。
旅行中にこうしたイベントを利用するのは時間が取られるので躊躇することもあるのですが、本人が希望する限り取り入れるようにしていました。
もう1つは、海外旅行での拘りです。海外を旅行するときには、日本の常識とは違う文化が見られる場面に出会えることを意識していました。日本だと注意をされるような行動が、海外では伝統的な文化だということが多いもの。その逆も、数えきれないほどあります。
こうした2つの拘りの結果から、思春期となった今、どんな効果を感じているか、ご興味があればこちらを参考にしてみてくださいね。
子供の急激な成長を感じるのはいつ?
夏休みが明けて9月中旬に差し掛かる頃、なんとなく子供が一回り成長したと感じることはないでしょうか?我が家では、とくに小学生一年生の夏休み明けに、とても大きな変化が見られました。感動的だったので、今でも鮮明に覚えています。
それまで、小学生とは言え幼児の雰囲気がまだ残っていたのに、夏休みが明けると急にしっかりしてきて、まず学校の行き帰りの心配が少しずつ減ってきました。そして、それは我が子だけでなく、周りのお友達も含めてみんな頼り甲斐が感じられるようにもなっていましたよ。
いよいよ幼児の顔を脱ぎ捨てた、児童になったことを実感した時期でした。
我が子だけを見てみても、それは初めての小学生の夏休み効果だと思っています。長期の夏休みに向けて学校から出される課題はそこそこ量があり、自分で課題を選ぶ自由研究や絵日記が始まります。
園児時代にはなかった、「夏休みの終わり」という先を見据えた計画を、自分で立てていくときでもあります。
それが、ちょっとしたお出かけや旅行などでは、そのまま自分なりに考える行動になって現れてもいきました。
また、親戚のお家に行けば、小学生になり一回りお姉ちゃんになったことを褒めたたえられて、そこで自信もつけていきます。
この長い夏休みこそ、学校の勉強からしばらく離れて、人間形成に必要な感性を培うことができる、貴重な時間だったと今でも思います。
学校から一歩外に出た、ある意味これも「旅育」ですね。
編集後記
ここのところ、キッズウィークの導入が囁かれています。キッズウィークの考え方にも賛否両論あるとは思いますが、それはさておき、これからどんどん小学生の旅育の大切さが浸透していくといいですね。
お金をかけてどこかに出かけることだけが旅育ではなくて、身近にあるちょっとした実体験から生きる力を養うことまでもが「旅育」だと言えると思います。
たとえば、拾ってきたドングリの実を鉢植えに埋め込んでいたら、ドングリの芽が出て苗まで育った・・・、こんな体験も我が家ではしたことがあります。ドングリって意外に簡単に芽を出すんですね(驚)