関東の穴場な避暑地!青木ヶ原にある人気の洞窟「富岳風穴」とは?

関東の穴場な避暑地!青木ヶ原にある人気の洞窟「富岳風穴」とは?



関東の中でも大自然がギュッと集まった富士山の周辺。
我が家では、とくに夏になると涼しく過ごせる避暑地を求めて、この辺りに出かけます。

今回は、大人から子供までが夢中になって探検できる、関東でも穴場的な洞窟をご紹介。クールな空気にひんやり冷やされて、今年も猛暑を乗り切りたいと思います。

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関東で穴場的な避暑地の洞窟ってどこ?

その洞窟の名前は、「富岳風穴(ふがくふうけつ)」。

富士山の裾野に広大な面積をもつ青木ヶ原の樹海の入り口にあり、富士山の溶岩からできた溶岩洞穴として有名です。


青木ヶ原の樹海と聞くと、「え?そんな場所に入って大丈夫なの?」と思ってしまいますよね。
けれど、自治体が管理している範囲にはキャンプ場や遊歩道などが整備されてあり、決められた場所を移動するのには問題ありません。


しかも、夏には生い茂る葉っぱや、樹の根に張り巡らされた苔などの生き生きとした緑が、とても美しい場所でもあるんです。


国道139号線から青木ヶ原の樹海に伸びる林道。


ひにゃりとした樹海は関東地方の避暑地の1つ。


国道139号線から50mほど樹海に向かって入ると、すぐに深い樹木に囲まれてしまい、少し緊張。

けれど、このポイントで空気は一層涼やかに。
避暑地に来たことを、すぐに実感できるところです。


その林道を、誘導されるままに進んでいくと、関東甲信越で今人気が出ている富岳風穴の洞窟が現れます。


関東地方の穴場的な避暑地の1つの富岳風穴入り口。

なぜ富岳風穴が関東の穴場なの?

実は、富士山の溶岩洞穴は、「富岳風穴」の他に「鳴沢氷穴」という洞窟があり、2つの位置関係が近いので、ペアで紹介されています。


けれど、鳴沢氷穴の方が規模も大きく脚光を浴びているので、洞窟を1つだけ見れればいいという観光客のほとんどが、鳴沢氷穴の方を観光して終わるのです。



2つの洞窟は、車だと2~3分程度で移動が可能

この近距離にあるもう一つの洞窟をわざわざ見に来る観光客は少ないので、富岳氷穴は真夏の繁忙期でも順番待ちなしですぐに探検ができる、穴場の洞窟になっています。

富岳風穴が避暑地に最適とされる特徴は?

富岳風穴に入るには、最初は急な階段を降りていくものの、中に入ってみるとなだらかな横穴が続く、とても歩きやすい洞窟となっています。


小さな子供から年配の方まで家族総出で出かけても、みんなで楽しめるのではないでしょうか?



ただ、富岳風穴への入り口は、頭上ギリギリに天井があるので、ご注意を。

洞窟内に入ると、思っていたよりも広くて快適ですが、歩きやすいと言っても所々が狭いので、よそ見はとても危険です。



そして、なんと言っても、避暑地としての富岳風穴の特徴が平均気温3度という環境

富岳風穴の入り口の途中から急にひんやりとした空気が漂ってきて、外の猛暑との温度差を気持ちよく感じます。

真夏の関東地方が35度を超える中、都内から日帰りできる場所にあるとは思えないほどの快適空間。富岳風穴は、まさに関東の避暑地の名前にピッタリです。

富岳風穴の4つの見どころとは?

1.穴場な避暑地を造りだす氷柱


中に入ると、真夏なのに氷柱や氷の壁があって驚くと思います。

この富岳風穴では、年間を通じて気温が低いので、今でも冬の間に天然の氷柱が作られています。

2.昭和30年時代のスゴイ知恵


洞窟の一番奥まで進んでいくと、昭和30年頃まで蚕の卵などの貯蔵に使われていたという天然冷蔵庫が、そのままの形で残っています。

繭玉が成長しないように調整したり、良質の種子を保存して芽吹きを良くするためには低温で保管しておくことが必要で、冷蔵庫がない昔は、この富岳風穴が利用されていました。


昭和初期まで使われていた天然の冷蔵庫。国の天然記念物に指定されている。


貴重なこの貯蔵庫は、今では国の天然記念物に指定されています。

3.幻想的でレアな光り苔


さらに奥に進むと、珪酸華(けいさんか)と呼ばれる、別名光り苔の群生地が見られます。

珪酸華(けいさんか)は、洞窟に住む目のない微生物の餌になるとのこと。


一面に銀色の反射を見せる場所は珍しいため、ここから先へは観光客の進入が禁止されていました。


珍しい珪酸華(けいさんか)の群生地。通称光り苔とも呼ばれる。

4.押し寄せる溶岩の恐怖の痕跡


4つ目の富岳風穴の見どころは、「溶岩棚」と呼ばれる、1段上がった岩の段差が足元に連なっていること。

いかにも、流れ込んできた溶岩がここでせき止められて、冷えて固まったといった感じです。



また、よくある鍾乳洞とは違って、溶岩洞穴は音が反響せず籠っている感じです。

これは、火山岩の中でも最もポピュラーとされている、音を吸収する性質の玄武岩質が壁になっているからとのこと。そこも面白い点なので、ぜひ耳を傾けてみてくださいね。

富岳風穴を観光時のおすすめの服装

富岳風穴に入る階段に立った瞬間から、ひんやりとした冷気を感じます。

洞窟の中の平均気温は3度ですので、真夏でも羽織れるものは持って行ったほうがいいですよ。少し歩くと、すぐに寒くなってきます。


足元は濡れている場所が多いので、運動靴などの歩きやすくて滑りにくいものがおすすめです。

避暑地の気分がアップする名物スィーツ

富岳風穴へ続く林道入り口には、「森の駅・風穴」というお土産屋さんがあります。


関東の避暑地「富岳風穴」へ続く林道入り口にある「森の駅・風穴」。


ここで食べられる「とうもろこしソフト」や「ともろこしパフェ」が、観光客に人気だそうです。

私たちも観光の後には食べてみようと思っていたのですが、富岳風穴ですっかりクールダウンしてしまい、さらに冷たいものを食べる気にはなれず・・・。


もし興味があれば、洞窟を観光する前に食べるのがおすすめかも。味はコーンスープ風味で、やさしい甘さが美味しさの秘訣になっているそうです。

富岳風穴の利用情報

1.入洞料金


  • 大人     :350円
  • 小人(小学生):200円

2.営業時間


3月16日~3月31日
平日・土日祝 : 9:00~16:45

4月1日~4月28日
平日・土日祝 : 9:00~17:15

4月29日~5月8日
平日・土日祝 : 8:30~17:45

5月9日~7月31日
平日・土日祝 : 9:00~17:15

8月1日~8月10日
平日・土日祝 : 9:00~17:45

8月11日~8月16日
平日・土日祝 : 8:30~17:45

8月17日~8月28日
平日・土日祝 : 9:00~17:45

8月29日~10月16日
平日・土日祝 : 9:00~17:15

10月17日~10月31日
平日・土日祝 : 9:00~17:00

11月1日~11月15日
平日・土日祝 : 9:00~16:45

11月16日~3月15日
平日・土日祝 : 9:00~16:15


※2017年6月24日現在
※天候や洞内の状況によっては変更あり

3.所要時間


一般的な速度で歩いて約20分

4.ペットの入洞


天然記念物のため2009年8月16日からペットの入洞は不可

※おとなしいペットは繋いで待機させることが可能

5.駐車場


無料

  • 普通車150台
  • 大型車10台

6.アクセス&問い合せ先


【富岳風穴の問い合わせ先】

山梨県南都留郡富士河口湖町西湖青木ヶ原2068-1
0555-85-2300

青木ヶ原の樹海での注意事項

富岳風穴がある青木ヶ原の樹海は、国の天然記念物であったり国立公園の特別保護地域などに指定されているので、遊歩道以外の場所への立ち入りは禁止されています。

もちろん、興味本位でちょっと入り込むだけでも、すぐに方向が分からなくなってしまい危険。決められた場所だけを散策すると、安全で気持ちの良い避暑地の空気を楽しむことができるのでおすすめです。


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