美しいホイアン旧市街の街並みは、一か所を一度見るだけでは満足しきれないほど観光の見どころがあります。
ゆっくり散歩をするのも楽しいのですが、もう一つの観光方法は、自転車で有名どころを何度も往復して、違う表情のホイアンを見て回ること。
ここでは、徒歩では難しい旧市街の観光スポットを、隠れ家的な場所も含めて広範囲でご紹介します。
Contents
ホイアン観光にナゼ自転車がおすすめ?
世界遺産ホイアンの旧市街は狭いので、歴史的建造物などの名所をおさえるだけなら徒歩でも数時間で十分周れます。
けれど、時間の経過とともに刻一刻と変わっていくホイアンの表情を、いろんな時間と位置から観て周るのもまた楽しい街なんです。
それに、ホイアン旧市街を隅から隅まで観光しようと思うと、意外に時間がかかるもの。
そのためにも、手軽に移動できる自転車がとても便利。
行動の範囲がグッと広がります。
【カラフルなランタンの色が映えて可愛い日中のホイアン旧市街】
ノスタルジックなホイアンの街並みは、何度見ても飽きません。
「もう一度あの場所を見たい」と思うことが少なくない美しい街なので、ぜひ自転車を借りて、ゆるりと観光してみてください。
【同じ場所でも時間帯でまったく違う表情を見せるホイアン旧市街】
旧市街の街並みは、朝に夕に夜にと、どの時間帯に見てもうっとりするもの。できれば、夕暮れどきを迎える前から、旧市街へ自転車で潜り込んで観光するのがおすすめです。
暑いのですが、目安としては午後3時くらいからが、おすすめです。
厳選!自転車観光5つのスポット
せっかく自転車で観光するので、徒歩では難しい広範囲を行動したいと思います。
まずは、ホイアン三大名物の歴史に深く関係する場所からご紹介するので、ぜひ訪れてみてくださいね。
1.ホイアン三大名物のルーツの井戸
ホイアンの三大名物に「カオラウ」「ホワイトローズ」「揚げワンタン」があります。
これらは、ホイアンでしか食べられないと言ってもいい名物料理なのですが、そのルーツはホイアンにある井戸の水にありました。
ホイアンの街中で見かける井戸のほとんどがすでに干上がっているのですが、ホイアン住民なら誰もが知っていると言われる、いまだ現役で利用されている井戸が住宅街の一角にあるのです。
その井戸の名前は「バーレー井戸(ジエン・バーレーGiengBaLe)」。
場所は、ホイアン旧市街を東西に分けた中心から少し東寄り。
そして、観光名所の3大通り「チャンフー通り」「グエンタイホック通り」「バクダン通り」からすこし北寄りに位置していて、ひっそりと佇んでいました。
【1.バーレー井戸(ジエン・バーレーGiengBaLe)】
ただの言い伝えなのか、特別な水質なのかは分かりませんが、この井戸の水でないとあの三大名物の味は出せないとホイアンの人たちは信じているんです。
ですので、今でもわざわざバーレー井戸まで水を汲みにくるそうですよ。
「カオラウ」「ホワイトローズ」「揚げワンタン」は、ホイアンでなければ食べられないと言われるのは、この井戸の水が理由でした。
2.三大名物をホイアン市場で食す
三大名物の「カオラウ」「ホワイトローズ」「揚げワンタン」をレストランで食べようと思うと、そこそこいいお値段のところを、かなり安価に楽しめる場所がありました。
それが、地元の人で賑わうホイアン市場。
先ほどのバーレー井戸をトゥボン川に向かってくだり、ホイアン旧市街の一番東端あたりまで移動します。
【2.ホイアン市場】
市場の手前にも、それらしい井戸がありますね。
何に使うのかは分かりませんが、この井戸水を汲んでいる様子も垣間見られたので、ここも現役の井戸なのだと思います。
そして、お目当ての三大名物の1つ「ラオカウ」を、ホイアン市場で食べてみました。
ホイアン市場では、スモールサイズだと1杯20,000ドン(約100円)、ビッグサイズだと30,000ドン(約150円)で食べられます。
「ラオカウ」のルーツはなんと日本の伊勢うどんだそうで、日本人が伝えたとも言われています。米製の太くてコシのある揚げ麺が特徴で、濃いスープと野菜やお肉をからませながら食べます。
お店によってスープやトッピングする具材が違っているので、食べ歩きをしてみても面白いかもしれないですね。
ホイアン市場ではいろんな食事やデザートが食べられるので、観光の合間のおやつにも最適です。
また、ホイアン市場の横の通りには、靴や雑貨、アクセサリーの小物などを大量に売る店舗がズラリと並んでいます。
バラマキ用のお土産は、ここで買うのもおすすめです。
ただし、提示された金額でそのまま買わないのがポイント。
少しでも渋った顔を見せると、ドンドン安くしてくれます。
【三大名物参考情報】
もし、三大名物を一度に食べてみたいときには、レストランの三大名物がセットになったコースが人気です。
【左が揚げワンタン、右がホワイトローズ】
この三大名物セットは、来遠橋(日本橋)近くのバクダン通りとグエンタイホック通りが交わる、一番端のレストランでいただきました。
レストランのすぐ横には、敷地が三角形をした広場があって、たくさんの観光客が集っているので分かりやすいと思います。
【来遠橋(日本橋)近くにあるレストラン】
3.来遠橋(日本橋)を眺める
ホイアンの旧市街には、観光で有名な「チャンフー通り」「グエンタイホック通り」「バクダン通り」の3つの通りがあります。
自転車でホイアン市場を出発したらこの「チャンフー通り」に入り、旧市街の一番西の端に向かって移動。すると、観光名所の1つ「来遠橋(日本橋)」に到着します。
来遠橋(日本橋)は、ホイアン観光に来たら見ずしては帰れないと言われるほど、有名な観光名所です。
【3.来遠橋(日本橋)】
けれど、来遠橋(日本橋)の中を通行できるのは歩行者のみなので、自転車は通れません。
ですので、自転車をちょっと隅っこに止めて、中に入ってみるといいですよ。
橋の中は、こんな感じになっています。
【来遠橋(日本橋)の中には船の安全を祈願する小さな寺がある】
これは、観光客がまだ少ない午後の早い時間帯に撮った写真なのですが、夕方以降に行くと徒歩でも入れないほど大混雑。
ゆっくり来遠橋(日本橋)の中を見たい場合は、午後3時頃までに観光するのがおすすめです。
実は、この来遠橋(日本橋)の人気は、外観にもあります。
この外観の絵を、私たち観光客も旅行中は何度も見ることになるんですよ。ベトナムのお金20,000ドンのお札に印刷されているからなんです。
【ジャパニーズ・ケイブ・ブリッジとも呼ばれている来遠橋(日本橋)】
ホイアンの観光名所というだけでなく、ベトナムを代表する観光名所でもあるんですね。
4.橋の上から旧市街を眺める
来遠橋(日本橋)をトゥボン川まで突き当たったところに、「バクダン通り」からトゥボン川を挟んだ向かいのアンホイ島に渡る橋があります。
【4.アンホイ島に渡る橋】
この橋の上に夕方以降到着することができれば、ホイアンの街並みに灯篭流しの景色を重ねた、とてもノスタルジックで美しい景観を楽しむことができます。
ぜひ、時間を見計らって観光してみてください。
【午後6時前後の夕暮れ時がおすすめの場所】
ただ、絶好の撮影スポットなので、夕方以降から夜にかけてはこの橋の上も観光客で相当混雑します。
自転車は押して歩くようにするといいでしょう。
5.ナイトマーケットを巡る
世界遺産ホイアンの旧市街観光で忘れてならないのが、アンホイ島で開かれるナイトマーケットです。
【5.ナイトマーケット】
ホイアン旧市街の幻想的な世界が有名になって、今ではいろんな国から観光客が押し寄せています。夜ともなるとアンホイ島の人気もグッとあがって、半端なく混雑。
けれど、ここは頑張ってぜひ観光してください。
絵ハガキやSNSで有名どころの、ホイアンの代表的工芸品ランタン写真も、このアンホイ島で撮影することができるからです。
時おり、「写真を撮ってないで買ってくれよぉ・・」みたいなことを、ランタンを売っているお店のオーナーが呟いていました。
それくらい多くの観光客が、この撮影スポットに押し寄せてくるんですね。
ちなみに、このランタンの表面は布でできていて、折り畳み式になっています。手軽に持ち運べるので、ランタンをお土産にする観光客も多いようです。
また、このナイトマーケットの屋台でのショッピングもおすすめ。ホイアン市場と同様に、ばらまき用のお土産はここで買うといいですよ。
【午後5時前頃のナイトマーケットでは観光客が少ないうちにショッピングを楽しめる】
ただ、隣りの屋台と同じ商品がまったく違う値段で売り出されていることが珍しくないので、じっくりといろんな屋台を研究してまわることをオススメします。
ホイアンで自転車を借りる方法
ホイアンに宿泊する場合、ほとんどのホテルやヴィラで自転車を貸し出してくれます。有料のところもあるようですが、無料で貸し出す宿泊施設も多いです。
それくらい、ホイアンの旅行客にとっては、自転車がカジュアルな乗り物なんです。
私が宿泊したヴィラも、自転車を無料で貸してくれました。
【ホイアンでの私の愛車】
その他にも、ホイアン旧市街周辺にはいくつか旅行代理店が点在していて、そこでも1日20,000ドン(約100円)程度で自転車をレンタルできるようです。
気軽に借りられるので、ぜひ自転車観光にトライしてみてくださいね。
満月の日に楽しめるランタン祭りの日程
世界遺産ホイアンの旧市街と言えば、街の照明を落として月明りとランタンの灯だけで夜を過ごす、フルムーンフェスティバルが有名ですね。
ここに、トゥボン川に流れる灯篭の光が重なって、それは見事な幻想の世界を映し出すそうです。
このフルムーンフェスティバルが開催されるのは、毎月旧暦の14日にあたる満月の夜。
ですので、毎月開催日程がズレます。
ちなみに、2017年の8月から12月のフルムーンフェスティバルは、こんな日程で組まれていました。
- 8月05日(土)
- 9月04日(月)
- 10月03日(火)
- 11月02日(木)
- 12月01日(金)
フルムーンフェスティバルの開催時間は、18時頃から19時頃までの約1時間になるようです。
ただ、現地の事情などで日時はズレることがあるそうですので、もしフルムーンフェスティバルを楽しむのが一番の目的なら、予め情報をしっかりと入手して出かけてくださいね。
けれどご心配なく。幻想的なランタンの光は、フルムーンフェスティバルの開催日以外でも、18:30~21:00くらいの間で楽しむことができます。
街に灯りはついていますが、オレンジ色の優しい光りが多いので、十分美しい光景でした。
編集後記
ホイアン旅行をすることに決めたとき、最初から自転車を借りるつもりで出かけました。とくに、トゥボン川沿いの「バクダン通り」では、午前中から爽やかな景色を楽しめたので、自転車観光はとてもいい思い出。
もし、自転車を借りたら、ホイアン旧市街の向かいのアンホイ島を大きく一周してみるのも面白いですよ。リゾート地や、地元住民の方々の生活風景なども見ることができます。