今回見つけた宿泊施設は、都会の喧騒に疲れた身を癒すにはあまりに恵まれた環境すぎて、本当なら人さまには内緒にしておきたいくらいのお宿。
けれど、いいものを発見したら黙っていられない質のわたしは、やっぱり今回もご紹介したいと思いました。
もし、静かな山里で田舎暮らしを体験しながら心底リラックスしたいと思ったら、ぜひここを訪れてみてはいかがでしょうか?このお宿では、スマホやテレビを忘れて、大自然を感じながらゆるりと過ごすのが一番の魅力です。
Contents
どうして今、秩父が人気なの?
今回見つけた、格安ながらも大自然を満喫できる贅沢な宿泊施設をご紹介する前に、まずは、最近右肩上がりに人気が上昇している秩父をご紹介。
歴史上では秩父事件が有名すぎて、秩父を知らない方たちの間では負の地のように伝わってきました。
けれど、最近になって一面がピンク色の芝桜で染まる羊山公園や、白い気の御守りがいただける三峯神社、荒川を和船でくだる長瀞川の川下りなどで、観光地として一気に開花してきた秩父。
その他にも、鍾乳洞や渓流に登山など、東京からすぐに行けて大自然が堪能できる観光地として、今や秩父は関東地方の中でも高い人気を誇っています。
都内へ帰る途中には、一歩踏み込むとアメリカに来たと思えることで大人気の、入間市にあるジョンソンタウンで休憩できるのも魅力の1つですね。
関東の山間に佇む宿泊施設「すぎな」とは?
そんな秩父の山奥の高台に、今回宿泊した施設「すぎな」はひっそりと佇んでいました。
道中にもいくつか宿泊施設があったのですが、正直、宿泊施設だとは気づかないような雰囲気の建物が多い中、「すぎな」だけはどっしりとした構え。
それもそのはず。元々は、割烹料理宿だったそうです。
ですから、少し建物は古びていながらも造りは重厚で、各部屋は最低でも14畳、広いところは20畳以上と、かなり広々としています。
【雄大な景色にせり出すように設置された縁淵(えんぶち)のある部屋】
さらには、料理をいただきながら望めるその景色は圧巻。
日中は空が近く感じられ、夕暮れどきは、眼下に広がる街の美しい夜景が楽しめます。
7月初旬から9月末までは、あらかじめ予約をしておくと、夕食をバーベキューにすることも可能。田舎のおばあちゃんの家にきた気分になれる、広い中庭が魅力的です。
なお一層、格安と感じるその理由は?
実は「すぎな」は、旅館ではなく民宿形式なのです。
ですから、まず一番大きな違いは、布団を自分たちで用意するということがあげられます。
ただ、部屋の押し入れに布団が入っているので、大した労力は使いません。シーツをかけるのが、ちょっと面倒なくらいでしょうか?
それを除けば、あとは普通に旅館と変わりないと思います。
こうすることで、少ない人手ながらも安価な宿泊費用で「すぎな」を運営していらっしゃいます。
けれど、宿泊費用以上に贅沢と感じるのは、開放的な部屋に訪れる緩やかな時間の流れと、鶯と虫の音だけが聞こえてくる静寂さですね。
そして、「すぎな」の宿泊用の部屋数がたった6室というのも、もてなし感をたっぷりと感じることができる理由の1つ。
満室でも6グループしかいないわけです。それは、本当に静かな空間ですし、お宿の人の温もりを間近に感じることができますよ。
一応、部屋にテレビは置いてありますが、スイッチを入れようとは一度も思いませんでした。
【到着したときに部屋に用意されていた手作りシフォンケーキ】
宿泊施設「すぎな」を楽しむ5つのポイント
1.目の前に広がる〇〇が雄大
正解は、「目の前に広がる景色が雄大」。
「すぎな」が山頂近くにあるため、目の前に広がる標高の高い山々が同じような高さに見えるんです。この景色を、自分の部屋でお茶をいただきながら見られるわけです。
大自然を漏らすことなく堪能できるように、窓が部屋の一面を全部使って造られているので、そこから飛び込んでくる景色は、圧巻の一言。
また、目の前を遮るものがないので、スケールの大きさには本当に感動です。
2.都会では見られない〇〇が広がる
正解は、「都会では見られない満天の星が広がる」。
今回、私たちが宿泊したときは生憎の曇り空だったので見られなかったのですが、晴れていれば「すぎな」の上空には間違いなく綺麗な星空が広がります。
周囲に灯りがなくて暗いので、たとえばこれから訪れる秋の夜長などは、澄んだ月明りも一緒に楽しめると思います。
3.都会では気を遣う〇〇が楽しめる
正解は、「都会では気を遣う花火が楽しめる」。
これは、「すぎな」の女将さんに確認してみました。
もちろん、打ち上げのような、どこに飛ぶか分からない花火はNGですが、手持ち型の花火ならば庭で楽しむことができます。
都内だと、近所の公園であっても騒音や火の元の心配から、心置きなく花火ができる場所がないですよね。
小さな子ども連れならなおさら、「すぎな」のような宿泊施設は重宝するのではないでしょうか?
もし花火を楽しむときには、先に女将さんへ一言断りを入れておきましょう。
お水の入ったバケツを用意してくださいます。
4.〇〇が飛び交う
正解は、「ホタルが飛び交う」。
「すぎな」から車で10分ほど離れた場所に、ホタルが群生しているところがいくつかあるようで、6月の中旬くらいに訪れると、その美しい光りの乱舞を楽しめるそうですよ。
「すぎな」も大自然に囲まれた場所にありますが清流が近くにないので、ホタル観賞のためには少し移動する必要があります。
けれど、車で10分ほどの距離ならば、ぶらりと散歩する程度で辿りつけるので、ぜひ澄んだ山の空気をいただきながら出かけてみてください。
5.条件が揃えば〇〇が見られる
正解は、「条件が揃えば雲海が見られる」。
雲海が発生しやすい秋から春にかけては、部屋から見下ろせるこの街並みに、綿をおいたような雲海が見られるそうです。
夏ならホタルに満天の星空が、冬は冬で雲海が広がるなど、「すぎな」は一年中自然を堪能できる場所のようです。
贅沢!美味しい挽きたてコーヒーが自由
館内に入ったフロントの前には、「ご自由にどうぞ」というコーヒーメーカーが置いてありました。
そしてコーヒー好きに嬉しいのが、その場でまず豆を挽いてからコーヒーを淹れられること。
中庭から広大な景色を眺めながらいただける淹れたてのコーヒーの味は、また格別に美味しく贅沢な時間を愉しめます。
「すぎな」の利用情報
チェックイン&チェックアウト
【チェックイン】
15:00
※最終チェックインは17:00
【チェックアウト】
10:00
所在地
【住所】
埼玉県秩父市久那1036
【電話番号】
0494-23-2003
アクセス
【車の場合】
・関越自動車道の花園インターチェンジから国道140号を秩父方面へ走ること約34km(約50分)。
・飯能から国道299号を秩父方面へ走ること約40km(約1時間)。
【電車の場合】
1.西武秩父線を利用する場合は「西武秩父駅」で下車。または、各新幹線を利用する場合は「熊谷駅」で下車し、秩父鉄道に乗り換えて「御花畑駅」下車し、「西部秩父駅」まで徒歩約5分。
2.「西部秩父駅」のバス停から『西部バス・ミューズオアーク線』に乗車し、「ミューズパーク南口バス停」で下車。
ペットの同伴
ペット同伴可能
※念のため、宿泊予約時に確認をしてみてください。
ちょっと知っとくと便利情報
「すぎな」ではアメニティーに困ることはないのですが、それでも民宿なので綿棒やコットンなどの用意には少し欠けています。また、庭には虫が多いので、虫除けスプレーなども持参しておくと便利です。
バーベキューのときには、足元に蚊取り線香をおいてくださっていましたが、肌には虫除けスプレーをしておく方がいいと思います。
おかげで、我が家では誰も蚊の餌食になることはありませんでした。